KORANIKATARUTOKIDOKI

子らに語る時々日記

キミたちがいてボクがいる。

昨日の昼以降熱が下がらない。
事務所に顔出した長男が私のおでこを触り、ふつう休むやろ寝るやろアホやろ頑張ってますってアピールしてるだけやろと口汚い言葉を使う。
仕事関係先への年賀状はこの日に書く、そう決めたら仕事と同じ、黙って遂行するのが当たり前なのである。
ぎりぎりになってしまうのは仕事の最大の山が12月終盤にあるのでやむを得ない。
夕方までには何とかすべて仕上げた。

家に帰ると例の如く二男が肉を焼き家族4人で食卓囲んでお腹いっぱいになるよう手料理がたくさん用意されている。
しかし、食べるより横になりたい。
テーブルを素通りし部屋でそのままベッドに入る。

一夜明け、熱は幾分下がり37.7℃。
それでもカラダはだるく悪寒がひかない。
体温計を二男に見せて朝8時に出発した。
「よっ大黒柱」
大向こうから声がかかる。
振り返り二男に手を振った。

今日は一転ずいぶん気が楽である。
風そよぎ空は晴れ渡っている。
友人らへの年賀状を作成し投函すれば用事は完了だ。

パソコンに向い一人ツッコミしながら一枚一枚友人らの名を入力していく。

一年の最終日、お世話になった方や友人らの顔を思い浮かべるきっかけを年賀状が作り出してくれる。
いろいろなことを思い出す。
みんなに助けられた。
みなの顔を思い浮かべるだけで気持ちが和む。
キミたちがいてボクがいる。

住所を知っているようで知らないままの友人もいる。
島田の住所を知らない。
どの辺りかは知っているがそれでは郵便は届かない。
仕方ないので顔だけ浮かべて次へ進む。

不思議なもので、それら友人らと知り合った当時、今のような関係になるとは想像さえしなかった。
これからもそうだろう。
今後、誰かが誰かにとって重要な役割を果たすという場面がいくつも出てくる。
重要な役割を果たし得る面々が揃っておりこれは心強く、どのような力と力の交差がこの先拝めるのか楽しみは尽きない。

年賀状をきれいさっぱり投函し、酒屋へ向かう。
大晦日の商店街は買い物客が引きも切らない。
いつも見かける魚屋や八百屋のじいさん、ばあさんはそろそろ後片づけをはじめている。
早朝から甲斐甲斐しく働く姿をずっと目にしてきた。
働き者の日々のおつとめがあってこそ世の中が成り立っているという本質を教えてもらった。
これからお家でゆっくり紅白でも見るのだろう。
お疲れ様でした。

自分の実家へ1本、嫁の実家へ2本、年賀の日本酒を買う。
世帯主は新年に際し日本酒買って挨拶するのが役目なのである。
焼酎やワイン、あるいは紹興酒の方が好きだと相手が言ってもこれはしきたりだから日本酒でなければならない。
何でも持って行けばいいってものではない。

ある吝嗇家の話だ。
その奥方は、お金持ちのはずなのに何かにつけて一貫してケチで通っている。
その方が頂き物のお返しに心ばかりということで、おはぎを持っていったという。
お返しするなんて上出来だ。
しかし、ものが悪かった。
そこらのスーパーのおはぎを持っていったというのだ。

桔梗堂をはじめ錚々たる和菓子屋がひしめく土地柄である。
スーパー陳列のおはぎをわざわざ持っていくか、どんなセンスやねんと奥方の振舞いはガールズトークの餌食になった。
ブタに真珠、ネコに小判の逆パターンなので、真珠にブタ、小判にネコといった話と言えるかもしれない。
少し頭を使えば分かるようなことなのに、それすらしない人のどれほど多いことか。

さて、そろそろBigBeansで赤白のワインでも買って実家に向かう。
お酒飲みたい気は全くしないけれど、父と過ごす節目は大事にせねばならない。
一本いや二本付き合って辞し自宅で過ごす。

余韻にひたりつつ一年を振り返る時間もあと僅か。
年をまたいだ瞬間、ぐっと腹に力入れて威勢よくこれからの一年に挑みかかっていこう。
ブレイブハートの1シーン、ウィリアムウォレスがスコットランド兵を鼓舞しイングランド歩兵に全速力ぶつかっていくばく進のど迫力。
健やかな気分で心地いい余韻にひたれる時間はまた一年後に巡り来る。