KORANIKATARUTOKIDOKI

子らに語る時々日記

この夜も結局、仕事の話に行き着いた

天満駅で降り天神橋筋商店街を北に向かう。
春駒が長蛇の列であったのを除いてどこも飲み屋は閑散としている。

商店街を抜けるとまもなく右手に天ぷら沼田が見えた。
扉を開けて中に入る。
この店のつくりを女性の容貌に例えれば、楚々とした、といった表現になるだろうか。
ついうっかり見初めてしまいそうになる。

他のメンバーがなかなか姿を現さず一人待機の時間が続く。
が、そこで一人過ごす時間も悪くない。
洗練された上質な空間が心地よく、ほっとひと息落ち着いて心が癒える。

まもなく夫婦連れで天六のいんちょが現れ、会の主宰者である相良さんが現れ、宝塚から安本先生がお見えになり、引き続き森先生、そしてしんがりで鷲尾先生が駆けつけた。
これで勢揃い。

控えめな風であった楚々が次第に頬赤らめ、実は結構口数多くて笑い上戸、そんな楽しげな一面をあらわにする。
場の雰囲気の変化を女性の表情で例えるならそのようになる。
やはりどうやら見初めてしまう。

親しく打ち解けたお酒の場を、沼田最上等の料理が鮮やか飾る。

一品一品が凝りに凝りそこまでするのかと鮮烈印象に残る。
当然絶品、どれもこれもが特筆レベルの美味しさであり、実況するようにわたしは写真を撮って日記にアップし続けた。

そして舌鼓打ちつつも、この面々が顔を揃えれば話題は必ず仕事へと行き着くことになる。

クリニック待合の空間はどうであるべきか、来院者をお待たせしている間の接遇はいかにあるべきか、もし待合に緊急を要する方や特に配慮が必要な方がお越しの場合、その立場と目線を考慮してどう応対するのが適切か。

待合という切り口で各者が持論を述べ合い、最良の在り方について議論が尽くされる。

医者は患者さんを診察するだけが仕事ではない。
クリニック全体の動きと在り方に注意深く目を配り、それをより良いものとしていけるよう突き詰めるディレクター的な役割をも担っている。
そのことがとてもよく理解できた。

永遠に続くかのような美味な料理のおもてなしに感じ入りつつ、次回は必ず家内を連れてと心に決め締めのビールを飲み干した。

来月は芦屋の安愚楽でとなるようだ。
早速家内を連れて参加する機会が巡ってきた。
やはり何事も念ずれば通ずである。

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