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KORANIKATARUTOKIDOKI

子らに語る時々日記

最強の仕事術

先日「仕事に追われない仕事術マニャーナの法則」という本を見かけ、なぜか気になり手に取った。
ペラペラめくってこれは重要な本であると判断しその場で買い求めた。

マニャーナという語に何かしら心当たりがあった。
もしやと思い自室の書棚を調べると「マニャーナの法則」というタイトルの本が奥から姿を現した。

なかにレシートが挟んだままであり日付を見ると平成21年3月15日。
二男がまだ小学校に上がる前のことである。

同じ本を買ってしまったのかと悔んでしかし今回買ったのは増補版であり更に内容の充実したものであると分かって、これも何かの思し召し、復習せよとのことなのだと納得し日曜の夜に時間をとって読むことにした。

ページ繰りつつ、今まさにわたしが必要とする本であることが分かって、読むピッチがどんどん加速していった。
はるか昔に読んでその内容のうち血肉となった部分もあったが、時の経過とともに褪せて薄れてその知識は老朽化していた。

今回の読書によって仕事システムの時宜得たリフォームが為されたと言えるだろう。
仕事システムの復旧にあたって、これほど示唆深い書物はない。

訳者あとがきにこうある。
「優れた仕事のシステムを手に入れるということは、プライベートジェットを手にするようなもの」である。
まったくそのとおりであるとその言葉に共感を覚える。

本書のエッセンスを一語にすれば、仕事進捗における「衝動管理」となるだろうか。
衝動は理性に勝って強力であるが、常に衝動が理性に勝って百戦百勝するわけではなく、それは欺くことで御すことが可能である。

仕事に抵抗を覚え先送りなどしてしまう心理の奥底には、恐怖が横たわる。
仕事がもたらす漠然とした恐怖をいかに取り除くが工夫のしどころであり、それを払拭できれば問題は半分以上解決したも同然と言える。
小さな嘘が効果を発揮し、まさに嘘が方便となる。

仕事に向き合いその上手をがっちり握るための思想があってテクニックも満載の本書である。

プロジェクトをタスクへと分解していく二等分法や、ダッシュ法の説明のなか取り上げられたとりあえず5分だけその仕事について考え記述するといった方法など、おそらく有能な仕事人であれば誰でも無意識に取り入れているだろうテクニックが数々得られすぐさま自らの仕事において導入できる。
全仕事人必携の書と言って過言ではないだろう。

本書の中、作者が読者に問いかけるくだりがある。
仕事していて一番やる気が出るのはどんなときか。

目標が明確なとき、熱意を感じるとき、好きな仕事をしているとき、答えはいずれでもない。

「どんな仕事でも予定どおり進んでいることで一番力が湧く。それが最高のモチベーションとなる」

本書のなかもっとも強く印象に残った言葉であった。
本書によって得られる最大の恩恵がこの一文に集約されている。

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Nicolas de Staël