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KORANIKATARUTOKIDOKI

子らに語る時々日記

人生の大先輩に学ぶ

天満橋の京阪モールであれば結構空いている。
そんな記憶があった。
混み合う場所が根っからの苦手。

ユニクロは6階、エスカレータをあがった目の前にある。
店の様子を伺う。
ごった返していれば押し返されて目的を果たせない。

ほっと胸を撫で下ろす。
案の定、人の入りはまばらだった。

これで落ち着いて買い物ができる。
じっくり探して何本かジーンズを手にとった。
フィッティングルームもがら空きであり、裾直しも10分ほどで仕上がった。
おまけに安い。

心穏やかいい買い物ができた。

引き続いては地下食料品売場に場所を移す。
正月は久保田を買ったので、この日は八海山を選ぶことにした。

両手に荷物をぶら下げ夕陽丘四天王寺で降り実家へ向かう。
小雪混じりの冬景色のなか馴染みの通りをぶらりと歩く。

実家ではすでにてっちりの支度が整っていた。
しんしんと冷え込む冬には鍋の一択であろう。

父と母そして弟、親子四人で炬燵を囲む。
毎月恒例の家族会である。

ビールで喉を潤し、冷で日本酒。
この世でてっちりほど美味いものはなく、だから当然この夜も思う存分くつろげて心に残る食事となった。

あれこれ巡る話題のなか、酔いもまわって最後に行き着いたのが父の人生信条であった。
向かっていけ。
戦え。
一人の人物の70有余年の人生を鼓舞し支え続けた言葉がそれであった。

わたしも弟も胸に刻んだ。
向かっていけ、戦え。

そして、子らにも伝える。

この日記は備忘録。
不意に死に訪れられたときのための備忘録として日々綴っている。

書き留めねばただ忘却の彼方へと消え去ってしまう諸々を言葉にし掬い上げ記していく。
書けば書くほど伝え忘れることがなくなって、気持ちが安らぐ。
それに、ページに目を落とせばいつでもここで再会できる、そう思えば死を無化できるようであって更にいっそう心安らぐ。

向かっていけ、戦えと自らに発破をかけて身近な人が生き抜いた。
そう知るだけでもずいぶんと励まされる。

誰であれ、あれこれあってたいへんだ。
厄介事が波状で押し寄せ絶え間ない。

しかしそれを押し返し乗り越える魂が血肉となって受け継がれている。
その実効性については既に実証済みで保証期間は現在進行で70年以上。

だから絶対に大丈夫。
向かっていけ、戦え。
そのように血が騒いで百人力。
なんと心強いことだろう。

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Herbert List, Roma, 1949