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KORANIKATARUTOKIDOKI

子らに語る時々日記

喜ぶ顔が目に浮かぶ

雨模様であったが、手をかざして分かる程度の霧雨。
白熱の一日を過ごした夕刻。
降りかかるにまかせて歩くのが気持ちいい。

傘を持たず夜の街へと繰り出した。
耳にする音楽は、Dark Model - SAGA。

ここ数日そのサウンドを耳に注入し続けた。
内側にレセプターができたのだろう、内と外で呼応し合って、音が鮮明に捉えられるようになってきた。

音に搭載された言語外のメッセージが直接届くかのよう。
一歩一歩に力が入って、腕の振りも大きくなる。

夕刻6時過ぎ、北新地に到着した。

まずは恒例、レオニダスに寄る。
新作であろうか、マノントライアルというチョコに目が留まり即決。
家内の喜ぶ顔が目に浮かぶ。

地上へあがって堂島方面に向いて歩く。
眼前に堂島川が迫りはじめた頃、音羽鮨が左手に姿を現す。
ここで、名物である音羽巻を調達。
子らの喜ぶ顔が目に浮かぶ。

大阪屈指の歓楽街。
北新地を歩いてもわたしは家族とともにある。

待ち合わせは6時半。
ダイビル一階に、既に姿があった。
いつ見ても決まっている。

33期のファッションリーダー。
その側面に着目するなら、あの慣れ親しんだあだ名はドクター・オクトパスに変えた方がしっくりくる。

よっと手を上げ、エスカレータで二階にあがった。
今夜は、黒杉。

女子であれば、今夜は黒杉うれしすぎ、とコメントしハートマーク付してインスタに投稿するのだろう。

カウンターに腰掛け、男二人、まずはビールで乾杯。
ちょうど今が旬のホタルイカからコースの料理が始まった。

引き続いて刺し身があって、焼き魚があってと多彩豪華な顔ぶれが続いて、うまいうまいとその度絶句するのだが、男同士、会話の方が盛り上がり、ついつい味覚がお留守になって、差し出された美味のレベルに感応し損ねるということになった。

話に夢中になりすぎた。

美味しかったという記憶と大将がとてもいい人だったという印象だけが強く残って、つまり、感動巨編のラストは鮮やか胸に残ったのであるが、技巧凝らされた途中のプロットを見逃してしまった、といったようなこととなった。

食べる時は食べる、話す時は話す。
次回はそうメリハリつけねばならないだろう。

幸い、再訪問の機会を得られた。
今度は家内も誘って三人で参上ということになる。
喜ぶ顔が目に浮かぶ。

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Ruth Orkin, Card players, New York City, 1943.