KORANIKATARUTOKIDOKI

子らに語る時々日記

眼前一面が桜のパノラマ

明け方、強い雨が降って、街は冷気に覆われた。
花冷えとなった日曜日、満開の桜が凛として見える。

宝塚にて終日の業務となったのだが、時折外に出ると、ただそれだけで清々しい。
清涼な空気に春の匂いが含まれて、眼前一面が桜のパノラマ。

業務の渦中にあって言わば現実の真っ只中。
それでも束の間、夢見心地に浸ることができた。

このような充実の小休止を間にはさみつつ、予定したとおりの業務完遂となった。
助っ人として手を借りた家内を先に帰らせ、ホテルにて最後の打ち合わせを終え解散となった。

この日一緒に仕事したメンバーと別れ、駅前で信号を待つ。

時折しも、宝塚市長選。
投票を一週間後に控えた日曜日である。
長く市長の座にある革新系の現職は夕刻過ぎても勢い衰えることなく声を振り絞っている。

選挙カーが前を通り過ぎる。
注視するが、市長の姿を目にすることはできなかった。

信号を渡って阪急電車の改札へと向かう。

手応えある仕事を終えた余韻にひたりつつ電車を待っていると、さっき別れたばかりのメンバーのお一人がホームに姿を現した。
お互い交通手段は電車だったのだ。

一緒に帰りましょうと、やってきた電車に並んで腰掛けた。
と、発車間際の電車に飛び乗ってきたのも、また今日のメンバー。

ホテルの前で三人で別れ、結局、三人揃って同じ電車の同じ車両で集合することになったのだった。
日頃は三人が三人、クルマで動く。
だから、誰もがお相手の足は今日もクルマ、そう思い込んでいた。

仕事後の男三人が電車で集まれば、飲みとなるのが世のことわり。

こうなるのであれば、はじめから宴席の場でも設けておくべきだった。
そう反省しつつ西宮北口で降り、肴が美味いと評判の磯浜へと向かう二人の背をわたしは見送った。

わたしはその先にあるジュリエッタへと急ぐ。
二席予約してあった。
家内が先に着いてもう始めているはずだった。

店に入るとさすがに人気店、満員だった。
カウンターの一番奥に、家内の姿が見える。

人をかきわけ奥へと進み、横に並んで座った。
まずはビールで喉を潤し、続いてはボトルの白ワインをシェアした。

このお店は料理おいしく居心地よく、申し分のないくつろぎを与えてくれる。
日曜夜の時間を過ごすのに格好だ。

先週はメインに子羊を選んだ。
今夜は豚肩ロースのステーキ。
やたら美味しく、赤ワインを飲むピッチが自然と早まる。

お腹も膨れて疲れも癒えた。

子らの土産にピザをテイクアウトし店を引き上げたのだが、帰途、磯浜に顔を出しお二人への挨拶も忘れない。

今度はぜひとも四人で。

誰もが慎み深く遠慮深いと、思惑がすれ違う。
その好例と言えた。

世は、言うたもん勝ちの原理に支配されている。
言わねば通じず実現もしない。

次回からは必ず私が言い出しっぺを買って出ることにする。
一番年下である者が担うべき役目だろう。

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Lutz Dille, Transfixed 1959, New York City