KORANIKATARUTOKIDOKI

子らに語る時々日記

二人して光の列を横目で眺める

大阪市内にて二男をピックアップし阪神高速を神戸方面へとひた走る。
二男と車内二人になったのは久方ぶりのことだった。

ちょうど薄暮の時刻。
対向車のヘッドライトが点灯しはじめた。

空の明度がまだ保たれているから視野に直接入っても眩しく感じられない。
無骨な路面を等間隔で飾るイルミネーションといった風にも見えて美しい。

そう二男に話しつつ、二人して過ぎゆく光の列を横目で眺める。

このときちょうど流れていたのが、Bruno Mars の Count On Me。
二男のお気に入りでもある。

二ヶ月にも及ぶサマースクールでは幾つもの出会いがあるだろう。
好きな曲はと英語で聞かれ、Count On Meと答え、その曲が流れる度、相手のことを思い出すような交流も生まれるに違いない。

毎週催されるエクスカージョンも充実の内容で、一生に一度でもいいから訪れたい、そんな名所を毎週末、異国の仲間と巡り歩くことになる。
なんて素晴らしい夏なのだろう。

様々な背景を持つ友だちと彼の地で過ごし、世界の多様を肌で知ることになる。
異質な価値に触れ、おのずと自身の価値について自問自答することになって、自身が何者であり自身が大事にする固有の価値が何であるか、深く知ることにも繋がるだろう。

十代後半戦を前にして、輝ける礎探訪の貴重な機会となるはずだ。

運転しつつ二男と話し、わが事のようにそのときが待ち遠しく、思えば思うほど気持ち高まって若返るかのようであり、各地の風光明媚と出会いの数々に年甲斐もなく心ときめいてしまう。
アクセルをぐっと踏み込みたくなる気持ちをわたしは必死に堪えねばならなかった。

たまたま同じ時期同じ国に二男と同様別の男子校の友人もたった一人で訪れる。
受験の際には互い競い合ったライバル同士。
彼は彼、こちらはこちらで充実のときを経て、いつかまた交差する機会があればこれまた楽しい話である。

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Hans Truöl, Germany, 1960s.