KORANIKATARUTOKIDOKI

子らに語る時々日記

効き目抜群のリポビタンD

サイゼリアでの面談を終え地下鉄に乗った。
次の訪問先への道中、たまたま実家近くを通ることに気付いた。
渡すものがあったので立ち寄ることにした。

駅を降り歩くこと10分ほど。
午後になってますます陽射しは強く上着を身につけていることが変人のように思えてくる。

今年は酷暑に見舞われる夏になると聞く。
これで当分スーツも着納めだ。

実家周辺を見回し毎度思う。
子ども時分の記憶に残るスケール感と隔たりあって、当時おっかなびっくり抱いていたような謎めいた雰囲気は片鱗も感じられない。

大阪市内特有の町並みで、道幅狭く入り組んで立ち並ぶ家々は小さい。
魑魅魍魎棲息するかに見えた迷宮は、いまや何の変哲もない下町の路地に過ぎなかった。

実家に着くと母親が玄関先で待ち構えていた。
立ち話するみたいに簡単に言葉を交わす。

じゃあと立ち去ろうとしたとき、母がわたしに差し出した。
リポビタンDであった。

ここで登場するリポビタンDが場違いに感じられおかしくて笑ってしまうが、遠慮なくお呼ばれすることにしわたしは一息飲み干した。

ごっつぁんと軽く手をあげ実家を後にし、しみじみ思う。
いつまで経っても母は母。

朴訥素朴なリポビタンDが伝える何かを噛みしめつつ、日盛りの道を駅へと戻った。
来たとき同様に汗ばむが、なんだか力がみなぎってくる。

母がくれたのはかなりの効き目のリポビタンDであったようだ。

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Maureen Gallace, Summer House 2009.