KORANIKATARUTOKIDOKI

子らに語る時々日記

The pain passes, but the beauty remains.

もう運転するのは懲り懲りだというほどクルマで走り回った金曜日、最後の力を振り絞って風呂に寄ってから帰宅した。

しばらく動く気がせずリビングのソファにカラダを沈める。
特製の梅干しエキスをペリエで割ったジュースを家内から受け取り、テレビをつけた。

ちょうどKBSのニュースの時間。
言葉は全く分からないがそこにチャンネルを合わせた。
ちょっと旅行でもしているような気分になれるし、アナウンサーが美しい。

おそらく彼の国才色兼備の頂点に立つ女性といっていいだろう。

ぼんやり眺めていると日本のニュースが報じられた。
おばさん国会議員が烈火怒って秘書を痛罵し暴行加えたというあの事件である。

感情激烈な隣国の民でさえ眉ひそめるほどの野卑さに感じられたようである。

きれいに着飾って上品ぶったところで、これこそが日本人の隠し持つ本性なのではないか。
感情発火すれば日本人は何を言い出し何をしでかすか知れたものではない。
そう面白おかしく日本を語る際の貴重な題材として今後末長く活用されるに違いない。

しかしこんな類の女性は辺りを見回せば掃いて捨てるほどもいるだろう。

カマトト言葉を駆使し代々に渡って山の手の人であるかのように振る舞う女性であっても、自らが統治する領土に一歩足を踏み入れれば豹変し、勉強しろと子を罵倒し蹴って張り倒し、もっとカネを出せと夫を恫喝しものを投げ散らかすといったように家庭を恐怖で支配する狂乱系の女性の存在は誰にでも心当たりあるはずである。

そんな話をしつつ、この夜も家内から耳つぼマッサを受ける。
この日達人に習ったというとおりの成果あって施術の洗練度が格段に増していて心地よく、アマロの香りも手伝って疲労極め傷んだカラダが急速に回復していく。

日夜勤労に励む身であれば耳つぼマッサは病みつきになると断言できる。

10時になったのでニュースステーションにチャンネルを変えた。
元アナウンサーの訃報を伝える記者会見の様子が放送されている。

人として母として妻としての彼女の在り方に深く学ぶような思いとなって、わたしたちは画面に見入りその死を悼んだ。
が、画面がスタジオに変わってその途端、わたしたちは言葉を失った。

一瞬、北野武の映画でも観ているような気持ちになった。
現実の間隙に情け容赦なくシュールな場面が入り込み、現実感が揺らいで希薄となる。
そんな北野映画的な魔術的な切り返しで悲しみさえまるで悪い冗談であるかのように掻き消えそうになった。

彼女の死を想おうとするとき、その髪型はあまりに唐突でつまりはノイズ以外の何ものでもなかった。
やはりなんであれものには限度というものがあるだろう。

だからわたしたちはテレビを消した。

そして、彼女が生き抜いた人生に着目し、彼女が残した美しいものについて考え、彼女の生の成就についてわたしたちは静かに想った。

多くの夫婦がそうであったようにわたしたち夫婦も彼女からとても大事なことを汲むことができたのではないだろうか。
きっと大きな役割を担ってこの世に来られた方だったのだろうと思う。

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Pierre-Auguste RenoirSunset at sea, 1879.
"The pain passes, but the beauty remains." - Pierre-Auguste Renoir

The pain passes, but the beauty remains.
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