KORANIKATARUTOKIDOKI

子らに語る時々日記

他人の不幸(その1)

帰宅すると我が家に集まっていた子らの友人達はみな退散した後だった。
灘中の文化祭に二男は近所の友達らと、長男は学校の友達らと出かけ、そして時間持て余し、長男も二男も示し合わせた訳ではないのに、昼過ぎには両グループが我が家に集結することになった。

遊び疲れて気抜けしたような子らを伴い上方温泉一休へ向かう。
夕刻時だが夏至に向かって日はどんどん長くなっている。
尼崎道意線を走る。
二男がK-POPリミックスを流す。

先日、ケーブルテレビを観ていると往年の歌番組ザ・トップテンが放送されていた。
別のチャンネルではK-POP
見比べる。
差は歴然だ。
子供じみた素人学芸会とプロのエンターテイメント。
当世、子らは手軽にハイレベルな歌謡にアクセスできる。
どんどん目が肥えてゆくだろう。

尼崎センタープール付近に近づくと、数々ののぼりがはためく。
みずき温泉開湯、とある。
巨大なお湯場が新しくオープンしたようだ。

アマ湯が閉館となり駅近の禊の場に事欠き不便であったが、これで解消だ。
JRで帰るのではなく阪神電車に乗ればいい。
それにこの場所ならスポーツの森に近接しているので、泳いだ後にひとッ風呂というお水三昧を心ゆくまで味わえる。

今夜のお風呂をここにしようかと一瞬目移りするが、今日は一休と決めてある。
そのまま一休に向かう。
さすがにGW、相当に混んでいたがやはりお湯がとてもいい。
すっかり疲れも癒え、爽快感に浸りつつ、男三人待合で時間を過ごす。

喫煙スペースが隣接していて、誰かが行き来する度、ヤニまみれの空気が押し寄せる。

阿倍野の田中内科クリニックで禁煙治療してもらえばいいのに。
私は7年前にすっぱりタバコと縁を切ったが、なかなかに苦しい戦いであった。
それが今では、医学の力で訳もなくタバコを断つことができる。

近代の薄明の頃、人類にとってタバコは奥ゆかしいような嗜好品であったが、今や、害悪そのものと見られタバコ吸えば野卑へ退行したがる人物とも捉えられかねない。
田中先生の診察で、数々の喫煙者たちが楽々とタバコと決別している。

おすすめしておこう。
阿倍野に行けば、田中内科クリニックでタバコがやめられる。
一人でも多く大阪の民が良き主治医と出会えますように。

ようやく待ち人が現われる。
お湯を気に入って貰えたようだ。
クルマを走らせ、続いて塚本に向かう。

蕎麦屋に向かう。
最近二男が蕎麦に開眼し始め、その希望に添ったのであった。
この界隈で探してみたところ、塚本駅の近くに、むらおか、という店が最近オープンしたという情報を得る。
老松町の名店、なにわ翁で修業した職人さんのお店だ。
期待が持てる。

果たせるかな期待を超える出来栄えであった。
家族で一体何枚食べただろうか。
ラーメンなら替玉は100円だがそれは単なるでんぷんの塊だからであって、蕎麦は同じ炭水化物でも氏素性と手塩のかけられ方が全く異なる、だから少し高いけれど、何であれ、素晴らしい作品は中身で評価されるべきであり、お金の論点で語るなどはしたない愚行は慎まなければならない。
だし巻きも天ぷらも素晴らしかった。
特にカニ身がいい。
これでますます子らの舌は肥えてゆく。
私は単に肥えるだけ。

つづく